経済・政治・国際

◆愚かで危険な言葉遊び

学習指導要領の改訂案が発表された(2月14日)。小5の社会では、竹島、北方領土、尖閣諸島が「我が国の固有の領土であることに触れること」と初めて明記。中学地理では竹島と尖閣諸島が日本固有の領土であり、尖閣については「領土問題は存在しないことも…

◆え、そんなに?

「鳥獣関係統計によると、狩猟や農作物の被害防止などの目的で行政の許可のもと行われる有害鳥獣捕獲などで13年度はシカ約50万頭、イノシシ約45万頭が捕獲された」という記事を朝日新聞で読んだ(引用は asahi.com から)。 私は即座に「この記事はケ…

◆もはや正気を疑う

アメリカの国土安全保障省のジョン・ケリー長官(同姓同名なので「えええぇぇ」となったが、前国務長官は John Kerry で、この人は John Kelly だった)が、記者会見で「ビザ発給の審査を強化し、申請者の電話の通話記録やウェブサイトの閲覧、ソーシャルメ…

■今いる場所で(3)

アメリカの司法長官代理(長官は現在空席なので司法省のトップ)、サリー・イェイツ(Sally Q. Yates)氏がトランプ大統領によって解任された。 中東・アフリカ7か国からの入国を禁止する大統領令に従わないよう、イェイツ氏が省内に通知したからである。 …

■ドローン・オブ・ウォー

まだ途中までしか見ていないのにこういうことを言うのもなんだが、現代に生きるだれもが見るべき映画である。 これが未来のことではなく、むしろ過去のことだというのがまた・・・ しかも、あのオバマ政権下ですら、こんな戦争が行われていたのだ。 (物語の…

■超人世代?

1月6日(金)の朝日新聞(大阪本社版朝刊)トップは「高齢者「75歳から」提言」という記事であった。 日本老年学会と日本老年医学会が「高齢者の定義について」「75歳以上とすべきだとする提言を発表した」件である。 高齢者福祉を削りたい政治の側から働…

■阿蘇の陶芸家:工房 ゆう

2016年12月27日。せっかく阿蘇に来たのに、あいにくの天気。 震災の復旧が進んでおらず、阿蘇山上には北からしかアクセスできなくなっているということで、とりあえず、道の駅阿蘇まで来てみたものの、さて、この天気ではどうしようかなあというときに、ちょ…

★「徐行」(その2)

九州を旅行中、公安委員会が設置した「徐行」の標識は、結局一度も見なかった。自宅からフェリー乗り場までの往復を含めてもなかった。 1週間以上、1300km余(フェリーで往復したので大した距離ではないが)を走ってゼロである。 いったい「徐行」の看板は…

★配偶者の呼称(その2)

例の新婚の女友達(まだ(もう?)別居中)が、自分や周囲の人たちの配偶者の呼称について、いろいろリサーチしてくれた。 彼女はやはり、自分の配偶者に言及するときは「夫」という呼称を使うことを意識的に決めたという。ご主人、もとい、お相手の方は、こ…

★配偶者の呼称

先日、年下の女友達(新婚!)と話していて、配偶者の呼称について改めて考えさせられた。 ___ 現代の日本語には、自分や相手の配偶者(結婚相手)に言及するときの適切な呼称が存在しない。 もちろん、伝統的には、「主人」「家内」「嫁」、「ご主人」「…

★人権のない「人」

人権は万人に等しく認められているはずである。 実際にはなかかなそうはいかないにしても、認められる「べき」だ、ということに異論を唱える人はまずいない。 世界を見渡せば、それすらなかなか難しいのもわからないではないが、こと日本においては、少なく…

★「徐行」

みなさんは、正式な(というのは、公安委員会が設置した)「徐行」の標識をご覧になったことがあるだろうか。 「ああ、あそこにあるよ」と言えれば大したものである。 私は、茨城県以外のすべての都道府県を車で走ったことがあるが、いま思い出せるのは全国…

■英語の通じる国、通じない国

アイスランドほど誰もが英語を話せる国を他に知らない。 あ、イギリスとカナダとオーストラリアは除く(ニュージーランドとかには行ったことがない)。 でも、アメリカではしばしば経験した "No English." は一度もなかった。 旅行者である私が話す範囲の人…

■明朗会計

アイスランドの物価は言うに及ばず、ヘルシンキの物価もけっこう高かった。 だが、アイスランドとフィンランドに共通する美点があるようだ(フィンランドの方はごく限られた経験なので実際はどうかわからない)。 それは、実に明朗会計だということである。…

■ラテン系?

今回の旅行に来るまで、アイスランド人に会ったことがなかった。 最初に会ったアイスランド人がだれなのかわからないのが残念だ。 乗り継ぎ便の搭乗時刻を冷酷に締め切ってぼくらを乗せてくれなかったばかりか、間違った場所を指示して絶望的な気分にさせた…

■不思議の国

アイスランドには不思議な謎が多い。 EU加盟の北欧国家だし(訂正:アイスランドはシェンゲン協定に加盟していて出入国管理なしに多くのヨーロッパ諸国と往来できますが、EUには未加盟です)、旅行した実感からも間違いなく先進国だと思うのだが、それを…

● "Got it !" 考  ──Pokémon GO(ポケモン GO)を記念して

Pokémon GO(ポケモン GO)が日本でも利用可能になった。 これだけ騒ぎになっているものを、「いえ、知りません」というのもアレなので(そうか?)、ダウンロードして早速1匹捕まえたが、何が面白いのかわからない。 今日は山の中で試してみたが、周囲に一…

●「想定外」その3 ──「天皇陛下、生前退位の意向」

まさか「その3」を書こうとは思っていなかった。 家族で外食していたとき、何か調べようと思って iPhone を見ると、前に開いていたニュースアプリの画面が見えて、「天皇陛下、生前退位の意向を示す」とあった。 ええっ、まさか・・・と思ったが、NHKと共同…

◆敵の敵は味方?

「イスラム国」が自らの首都としているシリア北部のラッカに、アサド政権軍が南西部から進軍しているという。 アサド氏がどういう人物であれ、アサド政権がどういう政権であれ、そしてまた、そこで戦闘が起こって死傷者が出ることを想像してすら、これがいい…

■「遅々として」

津波被害に遭った太平洋岸を北上するのはちょうど5年ぶりだ。5年前は震災の2か月後だった。 5年後になって違うのは、通行止めが減った(それでも多い)ことと信号がすべて点灯していること、それに、瓦礫が片付いたこと(壊れた建築物や構造物は、かなり…

■「帰還困難区域」

福島第一原子力発電所の事故後に設定された「帰還困難区域」は、立入禁止になっていたり通行許可が必要だったりする一部の(広大な)地域を除いて、一般人は四輪車でのみ通行が許されるようになっている。 二輪車や人は通ることができない。生身の体が放射線…

■この桜へも「帰還困難」

★ちょっと真面目に「ふるさと納税」

花見に一度も行かないうちに春の嵐、大雨と風が桜を散らしてしまっているだろうことを思いながら、室内に籠もってごちゃごちゃやっている。 さて、それとは別に。 いわゆる「ふるさと納税」というのは、「2000円を超える寄付を行ったときに住民税のおよそ2…

★驚きの「ふるさと納税」

年度も替わっていつの間にか桜も満開、今日は近所でツバメを初めて見た。去年設置した台に巣を作ってくれることを期待しているのだが・・・ さて、それとは別に。 朝日新聞の天声人語がいわゆる「ふるさと納税」制度の過熱を憂うような論調のエッセイを書い…

●行く前から憂鬱

夏のアイスランドはとにかく宿泊施設が不足しているそうで、いつものヨーロッパ旅行でやってきたように、行き当たりばったりで当日の宿を見つけることなどほとんど不可能らしい(ほんとかな?)。 なので仕方なく、暇を見つけて予約を取ろうとしているのだが…

●カード社会と巨大財布

財布に入れておくべきカードがあまりに増えすぎてどうしようもなくなってきた。 カードを数えてみると、なんと27枚。 本来はシンプルでスリムなはずの革財布がいびつに膨らんでパンパンになっている。 「どれだけ無駄なカードをいつも持ちあるいているのか」…

◆「ネイティブ」

直前のエントリ、「謎の麗人」を書いていて思いだした。 先日、職場の会議で2人の英語ネイティブと一緒になった。 うち一人は以前からまあ知っている人で、今まであまり英語で話したことがない。 もう一人は初対面で、当日、英語も日本語も話すのを聞いた。…

◆生々流転 ──電力小売り自由化

正月に実家に帰ったとき、テレビのコマーシャルで電力小売りの自由化を初めて知り、軽い衝撃を受けた。 東日本大震災後、発送電分離とか電力自由化とかの議論をしていたのは横目に見ていたが、まさか、もう現実になり、正月に知って4月から実際に・・・など…

■マイナス金利に思う

日本銀行が史上初めてのマイナス金利政策に踏み切った。外国為替市場も株式市場も大荒れである。 もちろん私は経済の専門家などでは全然ないけれど(むしろ経済の素人ですらない)、この政策は成功しないと思う。 日本経済は、お金が市場に出回れば景気がよ…

■弁護士は何をしているのか?

「号泣県議」として世界的に有名になってしまった野々村竜太郎被告の初公判が神戸地裁で開かれた。 勾引手続きを経て法廷に引きずり出された氏は、「記憶にない」と繰り返し、取り調べへの不満を強調したという。 なぜ、そんな態度に出たのだろう?1.氏は…