■キャッシュレス社会

 朝日新聞で「キャッシュレス」という連載が始まり、第1回としてスウェーデンが取り上げられていた。
 なんと、現金取引を拒否するパン屋さんまで存在するという。

 日本だと、通貨には強制通用力があるので、そんなことは法律上できないのではないか。それ以前に、客との関係が悪化して商売が成り立たないような気もする。
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 記事を読んで思い出したのだが、昨夏に旅行したアイスランドは、かなりのキャッシュレス社会であった。
 そのことについてはここに書いたと思っていたのに、見当たらないので書くことにする。

 2016年の夏、2週間以上かけてアイスランドをレンタカーで一周したのだが、結局、最初から最後まで、現金は1円も(というか、1アイスランドクローナも)使わなかった。

 すべてクレジットカード払いで、現金には触ったことすらない。そもそも、1円も両替しなかったし、ATMから引き出しもしなかった。それで結局、出国まで何の問題もなかった。

 ホテルやレストランは言うに及ばず、売店で水1本、パン屋でパン1個を買うのにもクレジットカードを使い、嫌な顔をされたことは一度もない。
 路上駐車する際のパーキングチケットもクレジットカードで買ったし、公衆トイレの利用料金までカードで支払えるところがあって(無人)、実際に利用した。

 各国に旅行したときに余ったコインを集めるのが好きなのだが、お蔭でアイスランドクローナのコインは一枚もない(もちろん、紙幣もない)。

 帰りの空港で、お土産にするためだけにでも、いくらかATMから引きだして、売店でチョコレートでも買ってお釣りをもらおうか・・・という誘惑にかられたのだが、「いや、ここは、「滞在中一切現金は使わなかった」というほうがおもしろい。ブログネタにもなるし」と思って、何とか我慢した。

 なのに、ここに書いていなかったとは・・・
(書かないのなら、やっぱりコインを持って帰るんだった。おそらく、アイスランドに行く機会はもう二度とないと思う。まあ、結局書けたからいいか ^^;)

 このブログのタイトルにあるとおり、旅行はたぶん、もっとも好きなことの一つである。だから、海外旅行にもそれなりに出かけてきた。
 だがもちろん、滞在中に現金を使わなかったなどというのは初めてのことだ。

 帰路、トランジットの都合で1日だけフィンランドヘルシンキを観光した。そこでも基本的に現金は使わなかったが、1度だけ、公衆トイレに入るために、それ以前の旅行で使い残していたユーロの現金を使った。旅行全体を通して、それが唯一、海外で使った現金であった。
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 朝日の連載では今後、日本ではなぜ現金社会が続いているのかを検証するようだ。日本はまだ、北欧諸国はおろか、他のヨーロッパ諸国やアメリカなどと比べても、現金取引が非常に多い国である。

 だが記事によると、スウェーデンでも「「キャッシュレス」のうねりが起きたのは5〜6年前だ」という。日本も早晩、そうなるのだろうか。