●永世中立国?
朝日新聞が無理押し?している「語彙・読解力検定」というのがあります。
先日は別刷りの1ページ全面カラーを使って広告していました。
新聞本紙に半ページとか1/3ページとかの宣伝もザラです。今日もありました。
その、別刷りにも今日の本紙にも載っていた問題(1級レベル)に、
2012年12月時点で、永世中立国として認められている国の
組み合わせとして正しいものは?
1.スイス ルクセンブルク
2.スイス ウズベキスタン
3.オーストリア ルクセンブルク
4.オーストリア トルクメニスタン
5.トルクメニスタン ウズベキスタン
6.適切な選択肢はない
というのがありました。
みなさん、答はわかりますか?
選択肢を選んだら、スクロールして↓に進んでください。
答は4だそうです。
正解できましたか? 私は6だと思っていました。
4が正解だとすると、スイスは「2012年12月時点で、永世中立国として認められている国」ではないのでしょうか。
私は、「なるほど、スイスは最近永世中立国をやめたのか」と思って、その根拠を調べました。「2012年12月時点で」などという聞き方が、いかにもそういう事態を連想させます。
スイスはもちろん?EUには加盟していませんが、シェンゲン協定にはすでに加盟しており、加盟国間でのパスポートコントロールは廃止されています。
国連加盟(2002)・シェンゲン協定発効(2008)に続いて、永世中立を放棄したとしても不思議ではありません。
ところが、外務省のサイトを調べ、可能な限りの新聞社のデータベースを調べ、それでも見つからないので英語のマスコミにまで広げて調べましたが、結局見つからず、いまだにスイスは永世中立国のようでした。
これはどういうことなのでしょう? みなさんの解釈が終わったら、スクロールして↓に進んでください。
種明かしをすると、「2012年12月時点で、永世中立国として認められている国」は、通常、スイス・オーストリア・トルクメニスタンの3か国だと考えられています。
その知識を前提にして、再度問題を読んで、選択肢を選んでください。4を選びますか?
私なら選びません。
選択肢6がなければ、気づいて4を選んだかもしれません。でも、6があればそっちへいってしまいます。私に読解力がないからでしょうか。
こういう、叙述トリックじみたクイズを、「語彙・読解力検定」に出すのは疑問に思えます。受験テクニックを競うようなものではないはずだからです。
まあ、仮に永世中立国が10も20もあるのなら、4が正解でいいと思います。でも、3つしかないのであれば、6を正解としていいのではないでしょうか。しかしながら、では4は間違いかというと、間違いとは言えない・・・
そう、どちらを正解にすべきか、正しい知識を持った受験生を無用に混乱させるような出題は避けるべきなのです。
みなさんはどう思われますか?