■場違いなパン屋
どこぞのブログに、大阪では説明不要なぐらい有名とまで書いてあるパン屋。前から気になっていたのだが、初めて行ってきた。
散髪と買い物のついでに思いついたので、きちんと調べていかなかった。場所や店名すらはっきり把握していないのに、無謀なことである。
だが、心配は杞憂だった。だいたいこの辺というあたりに、それらしい店構えの店があり、微妙に人だかりがしている。20mぐらいしか離れていない「焼きたてパン」の店には人っ子一人いない(そっちもおいしそうなんだけれど)。
店内に一歩踏み込むと、ショーケースやレジや店員はともかく、パンの種類が明らかに日本ではない。こんな大阪郊外の殺風景な場所には不似合いな雰囲気だ。
パンだけ見ていると、パリのカルチエラタンにでもいるようである。
えらく場違いな店だなあと思いながら順番を待っていると、先の客が店員と、「このパンには赤ワインが合う」だの、「白カビのチーズと一緒に食べるならこのパンがいい」だのという会話を始めた。私のわびしい生涯において、ついぞ聞いたことのないような会話である。
高校生が片手間にバイトをしているような店員ではないらしい。店のサイトによると「ヴァンドゥーズ」なのだそうだ(「女性販売員・女店員」という意味なのだが、男性を雇う気はないのだろうか?)。
値段がまた、すごく高い。いつも行っている店が安すぎるのかもしれないが、だいたい2倍という感じである。プレーンなクロワッサンがひとつ180円。
帰宅して早速食べてみたら、もちろんおいしいものの、うなるほどではない(違いのわからない夫婦なのかもしれない)。今後わざわざは行かないかな?
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家人は「来てるお客さん(=客層)が違うわ」と感心していた。
帰宅途中、さっきワインだのチーズだのと会話していた女性を、いかりスーパーの前で見かけた。目立つ服を着ていたのでわかったのだが、人間観察が好きな家人は顔まで覚えているという。
なるほど、北摂マダムのお買い物コースになっているわけだ・・・
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隣には、飲み物だけの注文は受け付けないという喫茶店?を併設している。オシャレだが目立たず、一歩足を踏み入れないと何の店かもわからない。そして、踏み入れるのには、もちろん少し勇気がいる。
知る人ぞ知る、ケーキのおいしい店らしい。
こっちは、少なくとも1回ぐらいはわざわざ行くかも。