■小説を読む
連休だったのだが、ついに特筆すべきことはなかった。
庭掃除も風呂掃除もできなかった(要は怠け者だということです)。
今日は小説を読み返した。『神の子どもたちはみな踊る』と『国境の南、太陽の西』。いずれも村上春樹である。
前者は連作短編集なのだが、半分だけ読んだ。後者は読了した。
どちらも初めて読むのとほとんど変わらなかった。
『神の子どもたち・・・』の方は、記憶の中で、海岸の焚き火の話と神の子が踊る話が一緒になり、なぜか焚き火の周りで踊っているようなイメージが頭にあった。
『国境の南・・・』の方は、よかったという記憶はあるのだが、「島本さん」という固有名詞以外、ほとんど何も覚えていなかった。そして、読み返してみると、細部の表現にも全体にも、やはり強く惹かれるものがあった。
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でもまあ、確かに「男流小説(男流文学)」だなあという印象も持った(特に『国境・・・』)。だからこそ共感しやすいのだろうが、女性が読むとどうなんだろう。
家人もぜんぜん覚えてないというので読むように勧めたのだが、私の琴線に触れたこの小説が彼女に理解できるとは思えない。
そういう話をしていると、「純文学を理解できないなんてあなたに言われたくない」と叱られた。
文学に対する妙なプライドがあるのだ。
確かに、私は「文学作品」が苦手だけれど、これぐらいリアリズム系なら、村上春樹の作品でも十分ついていけるのに。