■セーターを持ってないって?

 夜11時前、名残の年賀状を出しに家族で近くの郵便局へ。天頂近くにほぼ満月。空は澄み、明るい星がいくつか見える。
 先日の2℃の夜よりは十分暖かかったが、帰り道、息子が寒いという。

「セーター着てへんやん。そら寒いわ。下にセーター着とかな」
「セーターなんか持ってへんもん」
「えっ? ○×△※☆・・・」

 そういえば、息子のセーター姿というのを見たことがない。鳥見の時など、コートというかジャンパーというか、そういうのを2枚重ねて着ているので、変な奴だなとは思っていた。
 家人によると、セーターが嫌いで買わせないのだという。

 ふつうの父親よりは格段に息子とかかわっているつもりでも、息子がセーターを持っていないことを知らないというのはおもしろい。もともと、自分のであれ人のであれ、服装に無頓着だというのもあるのだろうが、それにしても。
 やっぱり、目に入っていても見えていないものっていろいろあるんですね・・・

 理由はともかく、関西に住んでいてセーターを持っていないというのは相当変わっている。気が小さく、まわりの目ばかり気にする癖に、変なところで異様にゴーイングマイウェイだ。そんな点が他にも多々ある。

 そんな揺るがない「自分」を私も持てれば、と思わないでもないけれども。