★今ごろそんなこと・・・

 頭が悪いから仕方がないのかもしれないけれど、どこかの国の馬鹿な首相が、わざわざ近隣諸国の逆鱗に触れるパフォーマンスを公約して、それをほぼ実行している。他の公約はほとんど反故にされているのに・・・
 そのおかげで、山積している問題が一向に解決に向かわず、こじれていくばかりである。

 私のようなナイーブな(愚かな、という意味です)者にすら、これが政治手法としてきわめて拙劣であることは容易に理解できる。せっかく海外へ行くのなら、ヨーロッパの手練の外交手法でも学んでくればいいのに。

 いささか旧聞に属するが、APECのためにチリを訪れた件の首相が、何と、プレスとの懇談会で以下のような発言をしたという(ロイター)。

<日中首脳会談では来年の靖国参拝について明言しなかったが、来年以降どうするのか>
──そういうことについては一切触れなかったし、これからもどんな質問があっても触れないことにした。日中間は靖国問題だけではない。だから、靖国の問題が出ても、私は何も言わないことにした。

<これまでは来年以降も参拝すると言っていたと思うがなぜ触れないのか>
──靖国問題だけじゃないからだ。マスコミはそれに関心があるが、それ以外の大事な問題がいっぱいある。対立する点だけ取り上げてもしょうがない。(これからは)何も触れない。

 今ごろそんなこと・・・ ここまで愚かだとは。

 「それに関心がある」のは、マスコミではなくアンタでしょうが。アンタが馬鹿な公約を掲げ、つまらぬ行動を起こさなかったら、そもそも日中間に「靖国問題」は(今ほどは)存在せず、「いっぱいある」「それ以外の大事な問題」のことをもっと考えることができたんですよ。

 何でこんな人が首相なのかなあ・・・ 情けなくて涙も出ない。