●ジャパニーズイングリッシュの狭間で

 激しくジャパニーズイングリッシュが飛び交う航空管制。もしかすると、日本語話者同士が英語を使ってこんなにも必要性のあるコミュニケーションをしているのは、航空管制が最右翼ではないのかと思うときがある。日本語ネイティブ同士なのに英語でコミュニケーションする理由なんて、ふつうはないもんね。

 と、唐突に、映画でも見ているような気取った英語(というとらえ方が既に変なのだが)。「航空管制におけるジャパニーズイングリッシュ文化」を理解しない、新米パイロットの参入かと、最初は思った関西空港とかじゃないので英語話者はまずいない)。それを相手にする管制官の説明も懇切丁寧だ。
 ところが、交信を聞いていると、パイロットはアメリカ軍。この辺を飛ぶのに慣れていないと見えて、どこをどう通ってどう行って、その時の周波数はいくらで・・・と、えんえん交信している。管制官もいやに親切で、かつ、心なしか緊張しているように感じる。おかげでずいぶん待たされた。最後は地上に止まっているときだったので、早く動きたかったのだが(1分でも時間がかかると、それだけお金もかかる)、割り込むことは許されない。初めて具体的に米軍が邪魔だと思ったケースだ(まあ、これは冗談です)

 と思うと、今日の夕刊に「グアム、横田に統合へ」の記事。何でも、グアムにあるアメリカ第13空軍を、横田にある第5空軍に統合する計画が進められているという。これが実現すれば、日本に本拠を置く軍が、西はマダガスカル(アフリカですね)から東はメキシコ近辺、南は南極周辺までを管轄することになるそうだ。インドや中国、モンゴルやオーストラリアなども含まれる。マジですか? 
 日米安全保障条約によって、米軍が日本に駐留を「許されている」(第6条)のは、「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため」(同)と定められているんですが・・・

 どうして「横田、グアムに統合へ」ではないのか。少なくとも、グアムは現在、アメリカ合衆国準州である。話が逆だと思うんですけど。