●虚偽投票は容易

 「投票所入場整理券」なしで投票するにはどうしたらいいと思いますか?

 鉛筆で、住所・氏名・生年月日を書くだけです。つまり、この3つを知っていれば、誰になりすましてでも投票することが可能です(あ、あまりにも年齢差が大きかったりすると無理か・・・)。身分証明提示等の必要はありません。ただし、朝一番に行かないと、既にホンモノが投票している可能性はあります。

 すぐわかるとおり、この制度には致命的な欠陥があります。そう、あとで「なりすまし」がわかって犯人が逮捕されたとしても、入れた票は100%(というのも変ですが)有効なのです。秘密投票で投票箱に入れた票を取り出すことはできません。覆水盆に返らず、ですね。

 もう一つの問題は、後でホンモノが現れた場合にどうするのか、です。書類上では既に投票した人がもう一度投票しに来たことになるのですから、「はい、どうぞ」とは言えませんよね。といって、投票権を奪うことはもちろんできない。これが疑問だったのですが、「仮投票」というのができるようです。正真正銘の本人なのに・・・

 まあ、虚偽投票(「詐偽投票」というらしい)で100票や1000票入ったとしても、大勢に影響はないかもしれません。でも、これほど明白な致命的欠陥を抱えた投票制度はやはり改善されるべきだと思います。