●レヴェナント:蘇えりし者
単純なストーリーではあるものの、その壮絶さ・凄絶さは見ている者を引き込むのに十分だ。
サイドストーリーとしてのネイティブ・アメリカンの描き方も、21世紀らしい視点から彩りと深みを添えている。
「残酷さ」に耐えられる人はぜひ。
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以下、どうでもいいようなことで恐縮だが、欠点という意味でもっとも気になったことを記す。
レンズに水滴や血がついているのが写ったり、果てはディカプリオの息で曇ったりしたのには興ざめした。(モデルが存在するとはいえ)ノンフィクションやドキュメンタリーではないのに、こういうのはどうなんだろう。
ヒグマとの格闘シーンなんかのことを考えれば、CGなりなんなりで処理することはそう難しくないと思うのだが。
アカデミー賞の撮影賞も取っているんだけれど、そういう「細工」が少ないことが逆に評価されたりしたのだろうか。
(The Revenant, 2015 U.S.A.)