■152 kinds of Magazines at your Fingertips !!

 先日までまっっったく知らなかったのだが(なんという情報弱者・・・)、iPhoneiPad なんかで、雑誌が読み放題になるサービスがいくつかある。

 とりあえず1か月は無料体験できるというので、docomo がやっている dマガジン というのを選んで会員になってみた。

 立ち読みしていた週刊誌にたまたま広告が載っていたのだが、にわかには信じられなかった。

 その、立ち読みしていた週刊誌の値段が一冊450円。
 1か月、152種類の雑誌(週刊誌なんかもあるから、冊数でいうと数百冊)が読み放題で432円。

 そんなことが世の中にありうると思いますか?

 比較して高いとか安いとか、そういうレベルをはるかに超えている。これはもう「値段じゃない」(©村上春樹)。
 一日15円で、ありとあらゆる(というと大袈裟だが、わりとそれに近い)雑誌が読み放題なのだ。

 当初、読み込みが遅いのに閉口したが、設定のところ(アプリ内で「ダウンロード」となっている)で「バックグラウンドダウンロード」をオンにすると、それも気にならなくなった。

 雑誌丸ごとが読めるわけではないし(比較サイトによると雑誌の6〜8割程度が掲載されているらしい)、SMAPの写真なんかはぜんぶ灰色に塗りつぶされている。
 あと、性関係の記事やヌード写真などはすべて削除されているようだ。
(個人的には別にかまわないが、これは失敗ではないだろうか。ビデオやDVD、近年ではビデオオンデマンドにおいても、その普及にもっとも大きく貢献したのはその手のコンテンツだというのは業界の常識だと思うんだけれど。)

 でも、病院の待合室なんかで読む『サライ』や『日経おとなのOFF』『dancyu』なんかが含まれてるし、『山と渓谷』『BE-PAL』みたいなのもある。クルマ系では『LE VOLANT』、パソコン系では『Mac Fan』なんかもありがたい。バイク系がなさそうなのが残念だ(訂正:『Riders Club』がありました)。

 いや、これはもう、無料体験後も継続するしかないのでは・・・と考えた(というのはほとんどウソです)。

 たった一日二日体験してわかったことは、自分は結局、雑誌なんかそれほど読みたいとは思っていないということである。

 「これだけ読めて432円なんかで採算が取れるんだろうか」
 「でもうちみたいに、ふだん雑誌に一円も使っていない家が毎月432円使うようになったら、それだけでも需要を掘り起こして収益を上げたということになるんじゃない?」
 などと家人と言い合っていた。たしかに、会員がひとり増えたくらいでコストはほとんど増えないだろうから、数を増やせば増やすほど坊主丸儲けに近くなっていくんだろう。たとえひとりあたりたった400円(32円は消費税)でも。

 しかし結局、うちが雑誌を買わないのは、単に吝嗇なだけではなく、基本的に雑誌を読みたいと思っていないのだということを改めて発見した。

 とはいえ、たまには「この記事は読みたい」というのもないではない。現状では記事を検索することはできないけれど、新聞広告なんかで雑誌の見出しを見たときに、「あ、これはちょっと興味ある」と思ったらすぐに読めるというのは素晴らしい。

 そのためだけに継続するかなあ・・・ 
 でも、そういうのに限って省略されてたりして。

 まあともかく、1か月後に考えてみよう。

 (標題は、こういうのを宣伝するときに英語圏でよくありがちなコピーです。)