■そこら中、通行止め

 ネットでニュースを見ていると、安房峠道路が大雨のために通行止めになっていると書いてあった。越すに越されぬ飛騨と信濃を5分で結ぶ、画期的なトンネルである。20世紀も末になってやっと開通した。

 それに触発され、「安房峠道路、通行止め」と題してこれを書こうと思っていたのだが、調べてみると、もう、そこら中が通行止めである。

 私が走ってきた往年の難所・秘境「国道158号(旧道)安房峠」も通行止め。もし雨の降り出しが早ければここに辿り着くことができず、平湯あたりで途方に暮れていたかもしれない。

 極めつけは、「国道158号(本線)沢渡ゲート〜岐阜県平湯ゲート」だ。これって要するに、上高地が完全に孤立しているということではないのか。
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 確かに、旧安房峠を走りながら、「時間雨量○○ミリ、積算雨量○○ミリで通行止」とか書いてあったので、よくこの雨でまだ通行止めになっていないものだとは思っていた。
 案の定というか、数時間後には通行止めになったようだが、その時点ではまだ安房峠道路(トンネル)は通行できたらしい。だが、それも午後6時には通れなくなっている。
 (しかし、「国道158号(本線)沢渡ゲート〜岐阜県平湯ゲート」は午後1時35分ですでに通行止めになっているのだ。これでは、その後6時までに安房峠道路(トンネル)を抜けてもどこにも行けない。この間にトンネルを通った車は、無駄に往復の通行料を払ってUターンしたのだろうか? いくら道路の管轄が違うといっても・・・)

 宿のご主人に「明日の過ごし方のいいアイディアは?」と相談すると、「飛騨高山観光」や「平湯温泉巡り」が有力候補として提案されたのだが、そもそも行くことすらできなくなった。仮に通行止めが一時的に解除されたとしても、今度は帰ってこられなくなる可能性もある。

 あ、それは、どこへ移動しても同じことかもしれない・・・

 やはりここ乗鞍に「沈澱」か。

 せめて、ここが孤立しないことを祈ろう。