★谷間の週

 アメリカから帰国して1週間ほどで、今度は韓国に出張。

 今週はその谷間の週である。

 それだけではなく、体調も、それに伴って精神的にもなんか谷間でちょっと困っている。

 暑→寒→暑、湿→乾→湿と変化した気候のせいや、時差の関係なんかもあるのかもしれない。

 また、ここ2〜3か月ずっと変だった左肩の関係で整形外科を受診すると、かえってだるさなんかが増し、寝ていても気になるようになってしまった(まあ、それは一過性のものだと思う。病院に(たぶん)罪はない)。

 リハビリを受けながら肩の話なんかを聞いていると、なんということもない当たり前の動作も、実に精緻かつ玄妙な仕組みでかろうじてバランスよく成り立っているんだなあと感心する。

 それにしても、自分の肩の骨や関節や筋肉がどうなっているのか、ほとんど(というよりまったく何も)知らなかったことには驚かざるを得ない。
 たぶん、チュニジアリビアの歴史と同じぐらい知らない。

 いつもながら、どうして必要なことを学校で教えてくれないんだろうと思う。

 「加齢に伴って筋力が落ちてきますから、これまで普通にやっていたことを同じように続けていると、関節や筋肉を痛めたりすることが増えてきますよ」

 別に100メートルを全力で走ったり、重いものを投げたりしているわけではない。それどころか、Wii Fit 以外はほとんどあらゆる運動もしていない。
 それでも、普通の動作が普通にできなくなるというのだ。たとえば机に座ってこうしてキーボードを叩くという動作とか。
 今後はたぶん、普通に生きていくためだけに筋トレなんかが必要になってくるんだろう。

 どうして今までだれも教えてくれなかったんだ?

 10年ほど前に知ったのは、「20歳のときと同じように食べていると際限なく太る」ということ。

 まあ、そんなことを知らないのは単に私が愚かなだけかもしれないが、息子にはその轍を踏ませまいと、父親の責任として(笑)ちゃんと教えている。
 あんまり聞いてないみたいだけど。
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 ともかく・・・

 ふつうに暮らしているときはそのありがたみがわからないけれど、ちょっと不調になると「ふつう」というのが実に素晴らしくも理想的な状態であったことにあらためて気づく。

 で、そんな気づきももう何度も経験してきているのに、何度経験してもふつうのありがたさがわからない。

 愚かな生き物である。