●ものの言い方?

 松本龍復興担当大臣が辞任した。

 岩手・宮城両県知事に対する「放言」(朝日新聞)の引責をしたということらしいが、確かに、特に宮城県知事への物言いには想像を絶するひどさがあった。

 発言をネットで読んだときには、まず「信じられない」というのが先に立った。まさか、ここに書いてあるこの通りに喋ったわけではないだろうと考えたのだ。
 ところが、その後ニュース映像を見たときに、文字通りそう言っているばかりか、態度も非常に無礼で傲慢なのにはほとんど驚愕した。

 そして、自分は何の関係もないのに、怒りがふつふつと湧き上がってきて、即刻罷免してほしいと真剣に思った。こんなことは滅多にない。

 結局は、本人が辞意→菅総理が慰留→辞意固く辞任 という流れになったようだが、自ら辞めさせずに罷免すべきだったと今でも思う。罷免しても、どうせ国会議員は続けるのだ。
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 だが・・・

 結局は、エラソーな態度も含めて「ものの言い方」の話なんだろうなあという気もした。

 たとえば、「政治的に正しい」日本語で

 「被災者の方の思いもいろいろあるでしょうから、なかなかコンセンサスを得るのは大変だと思います。しかし、そこのところは県の方で十分ご努力いただいて、しっかりご理解を得ておかないと、国としては何もできないということになってしまいかねません。国としても十分な対応が可能となるように、被災者の方々の思いなどを十分汲み取った上で、しっかりしたコンセンサスを得るために努力してくださるよう、くれぐれもお願いしておきますね」

などと言うべきところを、テレビカメラの前で

 「県でそりゃコンセンサス得ろよ。そうしないと我々、何もしないぞ。だからちゃんとやれ。」

と言ってしまうのだ。せめて、

 「県のほうできちんとコンセンサスを得てくださいね。そうしないと我々は何もできなくなってしまいますから。しっかりやってくださいね」

であれば、ほぼ何の問題もない。
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 もちろん、態度や物言いはその人物を表すだろうから、こういう人は、
1.自分が入ってから1分37秒後(TBS)に応接室に入ってきた知事を勝手な文化?を基準に叱責したり、
2.「九州の人間だから、東北の何市がどこの県とか分からない」と非常識な冗談?を言ったり、
3.「書いたら、もうその社は終わりだから」と恫喝したり、
4.「知恵を出さないやつは助けない」と言ったり
するのだ。

 そして、「わたしは九州の人間ですけん、ちょっと語気が荒かったりして」とか、「わたしはちょっと、B型で短絡的なところがあって」とか、自分の個人的な欠陥も九州とB型のせいにしてしまう。
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 ふたたびしかし、同じことを考えていても、謙虚な態度で「(政治的に)正しい日本語」を喋ることさえできれば、他のまともな?政治家とそれほど変わらないとも思えるのだ。

 いややっぱり、人格や能力自体に根本的問題があるのかなあ・・・

 いずれにせよ、よく今日まで無事に?やってこられたと思う。金持ちの実力者の家に生まれついて、小さいころから裸の王様だったのだろうか。