★定額給付金申請

 「1万4千円払ったら、1万2千円上げるよ」

 という感じの、定額給付金

 天下の愚策だとは思うのだが、1万4千円払っているのにやらずぶったくりにされてしまうのも変な話なので、辞退はせず「申請」して受け取ることにする。

 思ったより早く、今日、「申請書」が届いた。工夫のあとが見えるし、わかりやすくするためだろう、綺麗なカラー印刷なのだが、それでまた余計な費用がかかっている。

 申請には受け取り用の振込口座名や番号を書くだけではなく、通帳かキャッシュカードをコピーして貼り付けなければならず、めんどくさい。
 日本中でこれをやっているとすると、コピー代だけでも数億円が無駄になる計算だ。その分、「経済効果」はあるわけだけれど。

 だがまあ、市も頭をひねったのだろう。口座番号にミスがあったりすると(必ずある。下手をすると5%以上とかかな)事務作業がさらに煩雑になってコストがかかるので、書かせるだけでは満足せず、コピーをつけさせようというのだろう。
 それでまた、「何でコピーなんかして貼り付けなあかんねん。めんどくさい」という苦情の電話を数十件ぐらいは受けることになるのではあるまいか。

 うちの世帯主は家人なので、家人の口座に家族3人分が振り込まれることになる。4万4千円。

 口座に振り込まれたら、ただの数字だ。
 いや、最近は金銭の出納を細かく見ることもしないので(以前は見ていたのだが、間違いを見つけたことがないから)、振り込まれたのに気づかず、ただの数字にすらならないかもしれない。

 このお金が入ったから何か買おうとかどこかへ行こうとかいうことも一切ない。

 5万円払ってめんどくさい手続きをして4万4千円振り込んでもらったのと同じことである。

 「生活支援」や「経済効果」としての意味があることを祈る(いや、ほんとに)。
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 追記1:
 振り込み用口座のない人は、免許証とかパスポートのコピーを貼れと書いてあるのだが、パスポートを持っていて銀行口座を持っていない人がいるだろうか。

 追記2:
 短期滞在以外で合法的に日本にいる外国人にも支給されるのだが、案内は日本語だけのようだ。
 市町村役場から突然「お金を上げるよ」という書類が読めない言語で送られてきてわけがわからず、もらい損ねる人が15%ぐらいはいるのではないだろうか。近くに日本語の不自由な人がいたら、ぜひ教えてあげてください。
 「日本政府はなんて素晴らしいんだ。私たちにお金をくれるなんて」と思ってもらえればありがたいんだけど、外国人だってほとんどの人にとっては「1万4千円払って1万2千円もらう」のに変わりはないんですよね。