■告発のとき

 トミー・リー・ジョーンズシャーリーズ・セロンスーザン・サランドン
 ポール・ハギス監督・脚本。

 重い、深い、悲しい、切ない、やりきれない・・・

 イラク戦争から帰休してきた息子が無断で離隊していると連絡を受けた退役軍人の父親。

 国家や軍を信奉して規律正しく生きてきた父親は、除隊してからもその精神に生きつつ、息子の捜索を始めるのだが・・・

 予断を交えずご鑑賞いただきたいので、これ以上は書きません。
(ただ、邦題自体、誤解を与えると思います。この題から想像するような内容ではないはずです。)

 事実をもとにして作られたということですが、ストーリーもメッセージも、描写も演技も、枠組みも細部も、すべてが素晴らしいと思います。ぜひご覧ください。

(In the Valley of Elah, 2007 U.S.A.)

 後記:

 日本語のサイトの多くが、ジェームズ・フランコの役を「カーネリー大佐」としているのはどういうことなんだろう? だれのことかわからないけど、大佐なんか出てきた記憶はないぞ。

 「基地の司令官のことかなあ」と思って調べたら、そうではなく、「カーネリー軍曹」のようだ。えらい違いである。存在も薄く、顔も声も出ない司令官はキャストですらない。

 だれかの間違いが、コピペコピペでどんどんネットに増殖していったのだろう。

 それにしても、ウィキペディアはともかく、Yahoo!映画や MSNムービーまでもが間違えている(2009年1月28日現在)。

 ネットの多数決が信じられない好例。