●肉眼で衛星が?

 涼しさに誘われてベランダに出ると、南の空に明るい星が輝いていた。

 そういえば今日は七夕だと思い出す。まあ、もともと旧暦だからぜんぜん季節も違うんだけど。

 見えているのが織り姫とか彦星とか、そんなに都合のよい偶然はあるまい。第一、それならもっと天頂近くにあるはずだ。

 と、その明るい星の右下に、衛星らしきものが見える。

 だとすれば木星か。しかし、衛星が肉眼で見えるのか!? しかも私の目で・・・

 鳥見用の望遠鏡を引っ張り出して覗くと、紛れもなく木星ガリレオ衛星のうち3つがはっきり見え、木星本体の縞模様も、見えると念じれば浮かび上がる感じがする ^^;

 では、あの肉眼で見えているのはこの衛星なのか、いや、しかし、まさか・・・

 冷静に何度か見直すと、ガリレオ衛星は水平面から10度ほど傾いて一直線に並んでいる。
 ところが、肉眼で見える「衛星」は、30度ぐらいの右下にあるのだ。望遠鏡で見ると、それはない。

 結局のところ、木星の光が、私の乱視か何かの影響で衛星のように見えただけらしい。

 まあ、そんなことだろうとは思ったが、眼鏡をかけていてこれでは困る。仕事でもプライベートでもパソコンの画面を見ることが多くて目が疲れているのだろう。

 早めに寝ることにする。