★勘違いした裸の王様

 久しぶりに?不愉快な話題を不愉快な筆致で書きますので、お読み捨て(あるいは読まず捨て)くだされば幸いです。

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 もはや旧聞に属するが、参議院選挙に惨敗したときの安倍首相の台詞、

 「私の国づくりはまだスタートしたばかりだ」

 にはあきれた。おいおい、自分を独裁者とか王様とかと勘違いしてないか。

 そもそも、安倍氏のいうような「国づくり」に国民が賛成したから彼が総理に選ばれたわけではない。
 そして今回、自ら

 「私と小沢さん、どちらが総理にふさわしいか」

と何度も何度も繰り返し問いかけた挙げ句、有権者は安倍さんが相応しくないと判定したのだ。それも、人気のない小沢さんと比べて、だ。

 どれほど見放されているか、ぜひ噛みしめて欲しい。

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 国を自分の趣味のオモチャか何かのように考えていじくり回すような感性は、あなたのような環境であなたのような性格の人間が育つと醸成されてしまうのか。

 国が大切なものであるというならば、お願いだから王様気分で自分勝手にぐちゃぐちゃとこね回さないで欲しい。

 多くの識者が指摘しているとおり、あなたの知識のなさと知性のなさは『美しい国へ』を読めばすぐわかる。

 これは思想の違いとか立場の違いとかではない。

 『美しい国へ』は、純粋に、あなたがものを知らず、そして、自分がものを知らないことを知らず、また、知っていることさえも論理的に組み立てる能力がないことを語っている。

 そんなあなたの思い込みと感情の赴くまま、好き勝手に「国づくり」なんかやられたら、住んでいる者が迷惑する。

 そんな独裁者のママゴトはやめて、ぜひ政界を引退して欲しい。

 幸い、今回のことであなたはやっと気づいたはずだ(あ、言動からすると気づいてないのか。だとすると救いようがない)。

 有権者は、「王様は裸だ」と叫んでいるのである。

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 蛇足

(今回、有権者は、年金問題と金銭疑惑とだけに怒ったのだろうか。そうではないと思いたい。おそらくは、安倍氏のいう「国づくり」の内容ややり方を否定したい人も多かったはずである。少なくとも、私はそうだ。
 現に、安倍氏が「基本路線は多くの国民に理解されている」と述べたことに対して、「納得しない」が62%、「納得する」は26%である(朝日新聞世論調査)。)

(しかし、有権者は、小泉氏には絶大な信頼を寄せていたかのように見えた。日本がポピュリズムに蝕まれていなければいいのだが・・・)