■倫理とかマナーとか

 たぶん、安倍首相たちの言っている文脈とは違うと思うのだが、やっぱり道徳というか、倫理とかマナーとかの教育は必要だと思わされた。教育したからといって変わるのかどうかはよくわからないけれど。

 仕事絡み(というか、仕事そのものだな。今ひとつ自覚がない)の会合があって久しぶりに街に出た。

 街に出ると、いろいろと嫌なものを目にする機会が多くて気分が沈んでくる。

 バスに乗ると、優先座席が4席あった。長椅子の2席は、杖をついた老婦人とその荷物が占めている。
 残り2席は、20歳になるかならないかぐらいの若い女性2人によって占められた。もしかしたら何か事情を抱えている可能性がないではないが、少なくとも見た目は立派な健康優良児?で、足取りもしっかりしていた。

 バスが混んでいるんなら、まだ理解できないでもないのだ。ガラガラなのにどうしてわざわざ優先座席を選んで座るんだろう。
 いかにもこのバスに乗り慣れているという風情の2人である。よもやそこが優先座席だということを知らないとも思えない。もちろん、目立つような椅子カバーやシールもあり、手すりも余計についている。

 折良くというか折悪しくというべきか、歩くのもやっとという感じのおそらくは80代の女性が次の停留所で乗ってきた。もちろん、件の2人はそれを目にしても微動だにしない。ぼくにもこれぐらいの分厚いツラがあれば嬉しいんだけど、と思えるぐらいのふてぶてしさだ。よほど何か言ってやろうかと思った。
 だがまあ、バスはガラガラだ。何か言っても、キョトンとされたんでは先々面倒になる。

 その女性もやや苦労しながらも普通の席に着いた。
 優先座席は入口から近く、そこへ行くのに床に段差もなく、周りに手すりもついている。やはりこういう時のために空けておくべきなのだ。少なくとも、その女性が乗ってきた時点で空けるべきである。

 こんなところで愚痴ってないで、やはり次回から説教してやるべきか。逆ギレされるとこわいけど。

 その他いろいろあった。

 JRの大阪駅では、電車を降りたその場所で立ち止まって荷物を置き、身繕いを始めるオッサンがいて仰天した。オマエはその年まで電車から降りたことがないのか。出口を塞ぐな。

 帰りはバスがなくなってしまったので(終バスが早いのだ)仕方なくタクシーを使った。いつものことだが、行き先を告げた後にうんともすんとも返事がない。こっちは「〜お願いします」って言ってるのに。
 1000円の距離だから不愉快なのかもしれないけれど、やっぱりそういう問題ではないと思う。

 ・・・

 街に出ると、いろいろと嫌なものを目にする機会が多くて気分が沈んでくる。

 ますます街が縁遠くなっていってしまう。