●久しぶりの新幹線

 久しぶりに新幹線に乗った。いつ以来だか思い出せなかった。

 京都駅には鉄人28号を思わせる(なんでだろう?)灰色の車体が止まっていて、その長さにちょっと唖然とした。

 自分が乗ることになったのぞみは、まだ現役で使われる以前、試運転の段階で東広島駅で初めて目にしたカモノハシみたいなヘンな電車だった。
 何の予備知識もなしにいきなり目にした現物のインパクトはすごかった。たまたまいた駅員?に、「今のカモノハシみたいなのは何ですか?」と聞いたのを鮮明に覚えている。

 今日もう一つ驚いたのは、座席が比較的ゆったりしていて、特に前の席までの距離が遠いこと(もちろん、グリーンではない)。あんなに広くなくてもいいんじゃないか。
 飛行機みたいにレールをつけて座席を据え、シートピッチを変えられるようにしておけば、混雑時にかなり定員を増やせるだろうに、と思う。法令の関係とかでできないのかな。

 何だか、新幹線に乗るたびに前の背もたれまでの距離感に驚いている気がする。

 揺れの少なさ、スムーズさは相変わらず。それにはもう驚かなくなった。でも、今でも世界一なのではないだろうか。

 滅多に東京にも行かないが、行くときは飛行機を選ぶし、海外はふつう、バス+飛行機になるから、新幹線に乗る回数より飛行機に乗る回数の方が圧倒的に多い。
 でも、あの椅子の差を考えたら、やっぱり東京へ行くときは新幹線を選ぶのが正常な精神の持ち主のような気がする。

 今回は名古屋なので新幹線にした。ふつうの人ならだれでもそうするだろう。

 前日の夜から車で出かけ、車中泊にしようかなと思ったがやめた。行く前はその方がむしろ楽な気がしたのだ。移動時間の感覚がルーズになって、公共交通機関定時制に自分を合わせるのがすごく苦手になっている。

 セスナで飛んでいくこともちらっと考えたが、やっぱりやめた。手間もお金も余分にかかるし、前日から精神的準備をしないといけない。それに、天候が悪化すると帰れなくなる。

 仕事は思いのほか好意的に受け入れられ、ほっと一安心して、ほんのしばらくの間、やる気が湧いてきた。

 帰りは連れと一緒。名古屋コーチンの親子丼セット(1800円也)を食べ、また新幹線で帰ってきた。帰りに乗ったのは鉄人28号

 連れと話していて、以前乗ったのは同じメンバーで1年半ほど前に横浜に行ったときだと思いだした。

 名古屋駅で降りたのは、多分生まれて初めてだ。こんなに近いのにその存在感の薄さといったら・・・(名古屋の皆様、すみません。お互い様なのでお許しください)