★喫煙者の楽園?

 証券会社に門前払いを食わされた後、手早く昼食を済ませようと思ってドトールコーヒーに入った。シーフード系のミラノサンドが気に入っている。滅多に街に出ていくことがないので、何年かぶりになるかもしれない。

 入った瞬間に後悔した。5秒とその場にいたくないほどタバコの煙が充満している。こんなことは初めてだ。「いらっしゃいませ」と言われて目が合っているので、そのままきびすを返すのもためらわれ、どうしようかと一瞬思案する。目に飛び込んできたのは「すべてのメニューお持ち帰りできます」の文字。これ幸いと、ミラノサンドだけを持ち出すことにした。

 待つこと2分ほどの間にも、どうしようもない空気の悪さに辟易する。奥の方に禁煙席があるので覗いてみたが、空気の悪さは同じで、ほとんど意味がない。よくもまあ、こんなところでコーヒーを飲んだりものを食べたりできるものだ。たとえお金をもらっても、こんなところでは飲食できない。

 お金を払い、そそくさと店を後にしたが、たった2〜3分の間に、服にも髪にもタバコの臭いが染みついてしまっている。食事どころではなくなってしまった。

 もうたぶん、2度とドトールには近寄らないのではないか。

 それにしても、これまではこんな経験はなかった。あの店が特に換気が悪いのだろうか。それとも、最近の風潮でタバコを吸う場所をなくした喫煙者の楽園となっているのだろうか。
 いや、まだまだ全面禁煙の飲食店はほとんどないし、周囲にお構いなくタバコを手にする喫煙者も目に余る。ドトールが喫煙者の楽園というか、掃きだめというか、そういう状態になっているのはなぜなのだろう? あの店だけなのかな。