■はじめての14

 飛行機が離着陸する滑走路の番号は、方角によって決まる。磁北を0度(および360度)と考えて、時計回りに何度の方向を向いているかの数字を10で割り、二桁で表した数字が滑走路の番号だ。東向き(90度)なら09、南向きなら18、西向きなら27である。
 大阪空港には二本の平行滑走路があり、通常、飛行機は北西に向かって離着陸している。滑走路は、32L(eft)と32R(ight)だ。同じ滑走路を、逆の方向から使う場合、つまり、南東向きに離着陸する場合は、14R(ight)と14L(eft)になる。32Lと14R、32Rと14Lが、モノとしては同じ滑走路となる。

 滅多にない14を使った離着陸が、マニアの間で珍重されているらしいことは知っていた。だが、実際に飛行機が14に向かってアプローチしているのを見たのは、先日のGWに空港の北側の道で渋滞に巻き込まれたときが初めてである。飛行機は、原則として風上に向かって離着陸するので、珍しく南風や東風が吹いていたのだろう。
 それを見てから、機会があれば14での離着陸を見たいと思っていた。今日、同じような天気だったので、大阪空港の無線を聞いてみると、まさしく、「using runway 14 right and 14 left」と言っている。急いで昼食をすませ、空港に向かった。
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 何度か行った見学ポイントに着いてまもなく、ジャンボジェットが離陸したのだが(写真右端−クリックで拡大)、噂に聞いていたような迫力はない。滅多にないチャンスのはずなのに、見物人もほとんどいない。話しかけてきたマニアとおぼしき人に、どうして14が珍重されるのか聞いてみたのだが、単に珍しいからであって、迫力はないよ、という趣旨の答。もしかして、14の時にはもっと別の見学ポイントがあるのではないかと聞いても、「特にない」という。
 結果として、その情報は間違いだったと思う。2箇所で見物してから帰る途中、空港の北西側に行った方が、ものすごい迫力であることを知った。帰りを急いでいたので車からは降りなかったが、目の前、道の先、家の屋根の間を、屋根よりも低くジャンボが降りていくのだ。ぎょえーっと叫んでしまいそうになるほどの大迫力である。これが14が珍重される理由だろう。
 初めて通りがかった滑走路北西側の見学ポイント?には、大勢の人が集まっている。やはり・・・
 それにしても、あのマニアの人はここを知らないのだろうか。親切な人だったので、意地悪をしたとは思えないのだが・・・
 今日は通っただけになってしまったが、今度14の時は、あそこに行ってじっくり見てみたいと思う。しかし、滅多にない14。いつになることやら・・・