★謎の耳痛の原因は?
謎の歯痛の原因解明から10日。
謎だと思っていなかった耳痛の原因も、実は謎だったということがわかった。
名医は、耳を覗くなりそこに異常がないことを見て取り、原因は喉にあると判断して、顎の下を押さえながら「ここは痛くありませんか」と聞く。確かに痛い。
ちょうど、歯が痛いのに、頬の筋肉を押さえるとそこが痛むのと似ていた。
医師が押さえたのは、たぶん顎下腺ではないかと思う。そこを押さえて痛いことぐらい、どうして自分で気づかなかったんだろう。つばを飲み込むと耳が痛むのに。
痛いのは間違いなく耳だ。だが、悪いのは喉だとおっしゃる。にこやかに「体はぜんぶつながってますからね」と。
頬の筋肉のために歯に神経性の痛みが走るのを経験した身であってみれば、その説明はまったく違和感なく了解された。
医学的に言って、顎下腺炎なのか咽頭炎なのかあるいは他の何かなのは聞き忘れた。おっしゃったのは「喉(のど)」だけだった。
「おいしくありませんが、がんばって飲んでください」と、予想通り漢方薬を処方される。
こんな疾患で抗生物質を出さない医師がいるのだ。そして、たぶん間違いなくこの漢方薬で治るのである。
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院内には院長を含む「頼れるドクター」たちを紹介する本が置いてあって、そこには何と、五十肩やら腰痛やらで遠方からこの耳鼻咽喉科医院を訪れる患者がいると書いてある。
話半分としても、半ば苦笑しながら頷ける話だ。私も五十肩のときにこの耳鼻科に来ればよかったんだ・・・と、今さらながら気づいた。
相変わらず、予約したのに1時間以上待たされたけれど。