●朝の電話 ──お体大切に

 朝、「お義母さんから電話があって・・・」と起こされる。

 うちの親が朝っぱらから電話をかけてくることなどないし、仮にかけてきてもそのことで起こされることもない。
 真っ先にちらっとよぎったのは、父親が死んだとかそういうことだ。

 ところが意外にも、弟が心筋梗塞で倒れて病院へかつぎ込まれたという話であった。

 枕元の iPhone で予習をしてから起きだし、実家へかけ直す。

 狭心症ではなく、紛れもない心筋梗塞(より重いということだ)で、今のところ肉親も面会謝絶だが意識は「戻った」という。それって、一時は意識不明だったということなのか。
 今ひとつ、要領を得ない。

 脳が酸素不足に陥ったとしたら、それはどのぐらいの間のことなのか、後遺症はないのかとか聞いても、現時点ではまだよくわからないらしい。
 カテーテルを入れて血流を通したことだけはわかった。夕方には肉親だけ会えるようになるという。

 それにしても、40代で心筋梗塞・・・

 そもそも、身近なだれかが心筋梗塞になったというのは初めてのことだ。親戚中探してもいない。
 一人目がまさか弟になるとは。

 心筋梗塞といえば、天海祐希を思い出す。年齢もほとんど同じだ。
 もうお元気になり、公の席にも姿を現しているようである。

 そのせいもあって、心筋梗塞と聞いてももう一つ切迫感がないのだが、それでよかったと思えるよう、完全に回復し、その後は健康的な生活をしてほしい。

 皆さまもお体大切に。

 後記:
 親戚中探しても心筋梗塞の経験者はいないが、恩師のお一人がこの冬に韓国で倒れられた。
 お目にかかったのは、帰国後、お元気になってからだが、やせていらっしゃったのを覚えている。
 今ごろはすっかり回復なさっただろうか。