★American Home Party or Silicon Valley People

 今回仕事で一緒に来た女性のご主人(仮に Mr. Taylor とでもしておこう)の実家で、夫妻の子どもの誕生パーティがあるというのでお邪魔してきた。

 その一家と我々だけかと思っていたら、友人3家族とご主人のお姉さんもいらして、総勢は20人ぐらいになった。

 アメリカ人のお宅に招かれるのは初めてだが、ホストもゲストもホスピタリティの精神にあふれ、楽しい時を過ごすことができた。

 お宅はいわば森の中。種々の樹木に囲まれた山小屋風で、青いカケス(今調べると Blue Jay ではないようだ。後記:Steller's Jay(ステラーカケス)という鳥だった)を始め、小鳥たちも集まってくる。広いウッドテラスにはベッドが置かれ、夜はそこで寝たりもしているという。

 家の中には暖炉があり、寒かったので早速火を入れてもらう。一昨年のカナダ旅行を思い出した。
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 Mr. & Ms. Taylor に加え、友人のうち2カップルとも親しく話をする機会が得られた。両方とも、ご主人の方はシリコンバレーの "IT guy" であるらしい。
 奥さんはそれぞれ、アルゼンチン人とブルネイ人。ご主人も一人はドイツ人である。尋ねはしなかったが、みんなもうグリーンカードなり市民権なりを取っているかもしれない。元同僚である Ms. Taylor も、日本人だがすでにグリーンカードを持っている。

 何とも国際的で知的な感じのする集まりだった。それでいてとてもカジュアルである。

 会ってすぐ、IT guys がマニアックなオーディオの話を始め、とてもついていけない。ドイツ人の奥さんのブルネイ人も元エンジニア。自然志向で教育熱心。今は日本の精進料理に興味を持っているという。

 緑の中でハンバーグを焼き、ポテトをフライする。食後には、メキシコ由来の伝統だという、キャンディの入ったドクロ割り。この時代でも子どもは子ども。ばらまかれたキャンディに大はしゃぎだ。

 何にせよ、得難い経験だったし、彼我の生活の落差に複雑な気持ちになる。

 そうそう、ホテルから往復送っていただいた Audi に搭載の Bang & Olufsen の音には感動した。音楽にも音そのものにも自信はないが、これまでに聴いたサウンドの中で一番だと断言できる。

 これを Not so good だと言っていたので、これでも?と聞くと、家のオーディオはこの比じゃないのだそうである。

 ふう。

 何でもいいから、私も少しは「いいもの」を身近に置きたいと思った。そして、生活に余裕と潤いとが欲しくなった。