■3年遅れの Blu-ray

 3年4か月前に買った東芝の HD DVD レコーダ(VARDIA RD-A600)が壊れてしまったので、新しくソニーBlu-ray レコーダ(BDZ-AT700)を買った(morio様、その節はありがとうございました)
 正式には「ブルーレイディスク/DVDレコーダー」というらしい。

 東芝のは、しばしば「録画に失敗しました」という画面が出て録画できなくなっていた。
 できたものも、再生すると途切れがちになってしまう。ちょうど、ディスコで昔のレコードを回すとき、手で止めたり動かしたりして音楽を歪める、あの状態になる(とまあ、見てきたように言うのだが、そんなものを生で知っているわけではないし、ディスコにはたぶん、生涯に1度しか行ったことがない。同窓会の流れだった)

 「ハードディスクを初期化すれば直るかも」とマニュアルに書いてあったが、10回以上やってもだめだった。それに、手段として簡易フォーマットしか用意されていないのだ(かかる時間でわかる)。
 きちんと全体を物理フォーマットすれば直る可能性も高いと思うのだが、方法がない。不良セクタのスキップとか、そういうこともやってくれないのだろうか。

 しばらく放置していたが、やっと余裕ができて東芝に電話すると、やはり HDD の故障か、でなければ、エンコーディング/デコーディング回路の故障だろうという。
 前者だと HDD、後者だと基盤の交換になる。持ち込みでも、前者で5万円以上、後者で3万円以上かかる。しかも、前者の可能性が高い。
 なぜHDD交換にそんなにかかるのかと訝ったが、300GBのHDDが2機搭載されているそうで、部品代が2倍かかってしまうらしい。

 今どきHDDなんて1万円もしないのに・・・とは思うものの、これだけ費用がかかるならば、修理を選択することはありえない。

 でもまあ、お蔭様ですっぱり諦めをつけ、3年遅れで待望の?ブルーレイディスクレコーダを買うことができた。5万3000円。

 安っ。

 3年前は確か、同じようなのが十数万円した。Blu-ray レンタルもほとんど始まってなかったし、どうせディスクに録画することはないのだからと、HD DVD vs Blu-ray の勝負がついてから、あえて安くなった「負け」の方を買ったのだ。それでも8万数千円だったと思う。

 発売から「もう」7か月も経っているので、そろそろ新製品が出るかもとか迷いもあったが、もはやテレビ画面をリアルタイムで見る習慣がほとんどなくなっている以上、ブルーレイはどうでもいいのだが、HDDレコーダは必須であり、いつともわからない新製品の発売など待っていられない。

 一昨日の夜中に注文して、今日の午前中に着いた。

 取扱説明書を一切開くことすらなく、画面に映るメニューに従っていけばすぐ使えるようになる。秀逸だ。

 ただ一点、画質の設定でモニタの種類を選ばされるのだが、その選択肢は
液晶テレビ
・プロジェクター
有機ELテレビ
プラズマテレビ
・該当なし
しかない。うちのテレビはリアプロジェクションなのだが、どれを選べばいいのだろう。
 プロジェクターには違いはないが、一般のプロジェクターとはぜんぜん違うし、何の注釈も説明もない(これは、あとで取説を開いても、ソニーのサイトで調べても同じであった)。

 かつて自社で売っていたテレビの面倒ぐらい見ろよ、といいたくなる。ほとんどのリアプロユーザがこの選択に頭を悩ませるはずである。結果として「プロジェクター」と同じ設定になるとしても、選択肢として「リアプロジェクション」があれば、安心してそれを選べるではないか。
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 まだほとんど使っていないが、それ以外は文句ない。
 ユーザインターフェイスがかつて使っていた PSX のそれとそっくりで、使いやすい。慣れているばかりでなく、できのいいインターフェイスだと思う。
 古い(といってもたった3年前・・・)東芝機と違って起動も速いし(ただし、テレビコマーシャルの「瞬間起動」(0.5秒)を選ぶと、待機時でも一日最大6時間、 22W の電力を消費する)、いつでも手動で電源offできる(もちろん、offにしてもやるべき仕事はやっている)。

 さて、体積が新しいのの倍以上ある、古い東芝HD DVD レコーダは、ただの DVD プレイヤーとなってしまった。もちろん、HD DVD も再生できるが、そんなものを再生したい人がどれだけいるだろう?
 うちにある、まっさらの HD DVD-Rメディア4枚、それに、トランスフォーマーの市販ディスク(HD DVD Two-Disk Special Edition)とともに、お払い箱になる。

 誰か欲しい人がいれば喜んで差し上げるんだけど、誰もいないだろうなあ・・・