★歌舞伎揚げ、あるいはどこでスーパーに入るかについて

 交通事情と放送事情が格段によくなり、通信事情が革命的に発達した現在でも、住んでいる周囲のこと以外にはまったく無知だったりする。
 いや、住んでる周囲ですら、通り道でなかったら何も知らなかったりすることは以前ここにも書いた。←のリンク先以外にもあったと思う。

 さて、『秘密のケンミンSHOW』を見ていると、関東で「歌舞伎揚げ」という米菓が一般的に食べられていると言っていた。
 この番組、「以前から知ってたよ」という内容もときどきあるのだが、「歌舞伎揚げ」はたぶん初めて聞いたと思う。大きさや揚げ色なんかが少し違うが、要するにこちらでいう「ぼんち揚げ」のことらしい。

 関西人は、「なんで"歌舞伎"やねん」と突っ込みたくなるだろう。

 それはそれとして、なぜ自分が「歌舞伎揚げ」を知らないのかを考えていると、たぶん関東で一度もスーパーマーケットに入ったことがないという事実に思い当たった。

 コンビニならあるかもしれないが、スーパーはない。
 これは、関西と信州を除く日本全国でほぼ同様だ(関西は居住地、信州はちょっと縁があるので例外である)

 そういえば、以前、信州のスーパーに"ふつうのねぎ"が売っていなくて、異次元の世界に迷い込んだような気がしたのを思い出した。
 おそらく、日本全国のスーパーに行ってみれば、似たような経験ができるのだろう。『秘密のケンミンSHOW』に出てくる各地のスーパーは、名前さえ聞いたことのないものがほとんどである。
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 ヨーロッパやアメリカやシンガポールのスーパーになら行ったことがある。
 特にヨーロッパでは地方の小さなスーパーなんかによくお世話になったし、韓国では、市場(シジャン)に行くことも多い。
 
 そう考えると、国内のスーパーこそが盲点のようなものになっていることがわかる。
 アフリカの市(いち)なんかはテレビで放送されることも多いが、国内の普通のスーパーを紹介することはほとんどない。それを大々的に取り上げるのがケンミンSHOWの醍醐味である。

 世界中のスーパーの中で・・・というと大袈裟になるが、地元以外の日本のスーパーのことを、案外一番知らないのではないかと思うと、妙な発見をしたような気分になった。