●グリーン・ゾーン
イラクで大量破壊兵器の捜索任務に当たっているチームリーダーの上級准尉(マット・デイモン)。
命令された場所を命懸けで探しても空振り続きで、情報源に疑問を抱き始める・・・
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好戦国への愛国と反戦平和、見事な戦闘アクションとナイーブな正義とを両立させる力業で、素晴らしい映画に仕上がっている。
もっとも、アメリカが世界のヒーローでありたいというむき出しの願望は、あまり美しいものではない。
しかし、「アメリカ政府」や「アメリカ軍」に対してはそう言えても、「グリーン・ゾーン」にいるわれわれは、マット・デイモンのような存在には黙って頭を下げるしかない。
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こんなことを言うと偉そうに聞こえてしまうかもしれないが、マット・デイモンの成長がすごい。これまでの映画ではあまり感心しなかったのだが、ここへ来て素晴らしい役者になっていると思う。
(Green Zone, 2010 U.S.A.)