◆しばしタイムスリップ

 家人が急に「昔、ワープロ何使ってたっけ?」と言い出した。

 最初は「松」(管理工学研究所)である。四半世紀も前のことだ。

 どうも、そのころのファイルが今も読めるかと聞きたいようなのだが、まあできるんじゃないかとは思うものの、実際にやってみないとわからない。
 「松」はとうに開発停止、後継の「松風」もサポートを終了していて手にも入らない。

 とすると、あとはファイルコンバータの類を検討することになる。Macでは厳しいだろうからと、BootCamp で Windows 7 を立ち上げて調べ、実験してみた。

 すると、KWIC Finder というソフトが見つかり、あっさりと読めるのに感動した。読めるだけでもありがたいのに、高度な検索機能もあるらしい。
 問題はむしろ、当時の「松」のファイルがどこにあるのかで、1989年ごろまでのファイルは見つかったものの、それ以前のはどこにあるかわからない。

 もしかしてフロッピー? ということになったが、そんなもの、何年か前にほとんど捨てたような気がする。仮にあっても、読み出しだってできるかどうか・・・

 それはそれ。

 「松」のファイルは少なかったし、仕事がらみのものが多かったのだが、「一太郎」(最初に使ったのはVer. 2.11だったと記憶している)には手紙類がけっこうあった。こちらは、ジャストシステム純正の「一太郎ビューア」で見ることができる。

 それを読むと、20年ほど前、最初の職場を辞する前後や、その後息子が誕生した時に書いた手紙なんかが出てきて、しばしタイムスリップしてしまった。そんな手紙を出したことも、その中身も、まったく記憶にないのである。だが、読み直していると記憶が甦るのが不思議だ。

 考えていることも文章も、当時からほとんど進歩していないのはご愛敬である(と開き直っていいのだろうか)。

 (これが Windows で書いた初めてのエントリだと思う。マシンは MacBook Pro だけれど。)