■10万分の一

 サイゼリヤで夕食後、スーパーに買い物に行った。安手のスーパーだ。

 そんなところでレジの横に、ガムでも売るようにUSBメモリを売っている。

 容量2GB、700円。

 パソコンを触り始めたころ、そこいらの電器屋に行ってもフロッピーディスクすら売っていなかったことを思うと、信じられない気がする。
 電器屋どころか、スーパーのレジの横なのだ。

 思い出すのは、2MBのメモリーボードを7万円ぐらいで買ったこと。もちろん、日本橋の専門店で。

 よくあんなものに7万円も出したよなあ・・・

 と思って計算すると、1バイトあたりの単価は実に10万分の一になっている。

 もちろん、比べようもないぐらい、小型・軽量・高速にもなって、である。

 これほど物価が下がったものが他にあるだろうか。500万円の車が50円で買えるようになったというような話なのである。どんなに技術が進歩しても、決してそんなことにはなるまい。
 とすれば、昔があまりにも高すぎたのだろうか。

 でも、2GBが700円というのも、やっぱり安すぎる気がする。メモリというのは、その辺を掘ったら埋まっていたりするんだろうか。