◆問題解決の醍醐味
息子が「週末の宿題」と題された数学のプリントに手こずっている。
土曜日まで授業があるのに、「週末の宿題」なんか出すなよ、と思う。いつ遊べばいいのだ?
中学までは基本的に家人が勉強担当だったのだが、今年からは忙しくてそれどころではないようだ(結局、4月に仕事しなかった日はゼロ、5月は1日だけであった)。
それに、土日にはいくらか余裕があるとはいえ、高校の数学なんかになってくると、家人の手に負えない問題とかも出てくる。
というわけで、のっそり起き出してきてブランチが終わると、「この問題解ける?」という話になった。
何でも、冒頭に記した「週末の宿題」とやらで、答だけを書いたプリントは一緒にもらっているものの、解答への道筋はヒントすら一言も書いてないという。
高校の数学の問題なんかを解くのは、たぶん二十数年ぶりだ。公式とかだってほとんど覚えていない。
しかし、ここで解けないというのもコケンに関わるので ^^; 、休日の貴重なくつろぎの時間を費やして数学のプリントに取り組むことになった。
できないのは順列組み合わせの問題だという。
問題を見るものの、どこから手をつけていいかすらすぐには浮かばず、途方に暮れる。
だが幸い、所詮は日常の宿題レベルだ。難問というほどのことはなかった。
それでも、最初の小問を何とかクリアした後、2つめの小問には少し手こずった。とっかかりすらわからないのである。
少し考えるうち、ちょっとめんどくさい操作を地道に数回繰り返せば、解答にたどり着けることはわかった。
しかし、ほんとにそんな面倒なことを要求する問題なのだろうか。
ともかくやってみなければ仕方がない、やっているうちに規則性が見つかるかもしれない、と思ってその操作を始めると、案の定、3回目ぐらいで、4回目以降も結局は同じことになるということがわかる。
念のため、最後の6回目まで書き出してみると、2回目から6回目までは同じになった(1回目が違うのは、勘違いで間違えていたからだった)。
結局のところ、面倒な作業を1回だけやって、後の5回は1回目と同じ数字になることを発見し、1回目の数字×6で答えが出る・・・という問題だった。
「解き方」を覚えれば「発見」部分は不要になり、機械的にできるようになるのだろう。
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それにしても、簡単な数学の問題であっても、何も手がかりのないところから自分の力で少しずつ問題を整理していき、最後にはすっきりとシンプルな解に至る過程には、問題解決へのすがすがしい醍醐味がある。
すっかり忘れていたけれど。
願わくは、私よりさらに数学が苦手な息子に、この醍醐味を知ってほしい。
受験が終われば何の役に立つわけでもないかもしれないにしても。