★前言撤回
カメラで鳥の写真なんか撮るつもりはないと言っていた。前言を撤回して撮っている。とはいっても、撤回すべき相手は世界で一人だけなんだけど。
自分の買える機材と未熟なウデでは、ネットに溢れる美しい鳥の写真を撮るのは不可能である。それに、機材を持ち運ぶのだって、がんばって撮るのだって面倒くさい。
鳥の写真が見たければ、名前を入れて画像検索すればいくらでも見られる。
そう思っていた。
だが、やっぱり、どんなにひどいデキの写真でも、見たものを何らかの形で定着させて振り返りたいという気持ちはある。何しろ、「見た」というのは、その場限りの脳内作用で、誰とも共有できないばかりか、自分の中でも消えていく運命にあるのだ。
それに、著作権を気にしなくていい鳥の写真が欲しくなることがあったことも確かだ。その任に堪えるほどの写真が撮れるかどうかはわからないけれど。
最後に、何といっても、少なくとも現在は撮っていて楽しい。
正直言って、鳥見もややマンネリ化しつつあり、しょっちゅう見られる鳥を眺めていても心躍るものがない。この辺で何らかの変化が必要だ。
よく見かける鳥は見るよりも撮る。そうでない鳥は、発見の楽しみを味わい、まず見ることに専念する。しばらくはそんな感じで過ごしていこうかと思う。