◆ナガサキアゲハ

 玄関先のブドウの木に、大きな黒いアゲハチョウがとまっていたという。

 弱って飛べないみたいだったので、家人が家の中に入れておいて見せてくれた。

 間近に見たことのないようなアゲハだったので、冗談半分にナガサキアゲハではないかと言っていたら、ほんとにナガサキアゲハ(オス)だった。

 ここ大阪近郊ではもはや珍しくない蝶になっていると思うが、名前からも察せられるごとく、もともとは南方系の蝶で、古い図鑑にも和歌山県以外の近畿地方では見られないかのような記述がある。

 温暖化とともに北上しているのではないかと、環境問題とからめて話題の蝶だ。

 少し元気になって何とか飛べるようになったところで庭に逃がしてやったが、いずれにしても冬は越せまい。

 その辺を飛んでいても、クロアゲハやらカラスアゲハやらと区別がつかないので、これまでにも何度か見たことがあったのかもしれないが、確認したのは初めてだ。
 備忘録を兼ねて記しておく。