●遠い空の向こうに

 原作は『ロケットボーイズ』(ホーマー・ ヒッカム Jr.)。

 1957年、ウェストバージニアにある田舎の炭坑町コールウッドで高校生だった著者が、ソ連が打ち上げた初の人工衛星スプートニクに触発され、自らロケット開発を始める。

 もちろん最初は花火の火薬が爆発して木製の塀を壊すだけに終わるが、めげずに実験を続けていくうちに・・・

 田舎の炭坑町・高校、父と子の確執、町の人たち、アメリカンドリーム・・・ どこを切っても強烈にアメリカを主張してくる青春映画というところか。

 実話でなければ信じられないようなエピソード(小説的・映画的脚色もあるのだろう)やわざとらしい演出も散見されるが、全体としては非常に素晴らしい作品に仕上がっている。

 あまりにもアメリカ的で、アメリカのステレオタイプを再確認させられる気がするが、やっぱりアメリカってこうだったのかな?

(October Sky, 1999 U.S.A.)