★慣れ

 去年の末に50インチのリアプロジェクションテレビを買ってから、それまで使っていた29インチのブラウン管テレビを見ることが全くなくなっていた。あまりテレビを見ない我が家では、どうしても同時に違う映像を見る必要はほとんどなく、1台あれば十分なのだ。

 今日は珍しく、そういう必要が生じたので、久しぶりに29インチの映像を見た。

 小さい。丸い。

 ソニーが誇るフラットトリニトロン管、29インチの「大画面」でも、昔実家にあった14インチのテレビに見える。「よくこんな小さい画面で我慢していたなあ」というのが正直な実感だ。

 もちろん、一方で、現在見ている50インチは普通になってしまって、ありがたみや感動はもはやない。

 何でもそうだが、「慣れ」とか「飽きる」とかいうことがなければ、人生はどんなに幸せだろうかと思う。だが逆に、それがあるから何もかもがどんどん進化・流転していくのだ。そんなに変わらなくてもいいと思っていても。