■眼鏡が壊れたぐらいで
緊急事態。眼鏡が使えなければ、パソコンのモニタも見えず本も読めず、もちろん仕事にならない。クルマに乗ることもできなくて、眼鏡屋に行くことすらできない。歩くのだってどうだか。
その頼みの眼鏡屋も、電話すると「メーカに出すので1週間程度かかります」とか「作業によっては3週間」とか、とんでもないことを言う。それは要するに、「今すぐ新しい眼鏡を買わなければどうにもならない」というのと同義だ。たとえそうするにしても、今日すぐ新しいのを作れるのか?
その場で修理してくれる眼鏡屋をやっと見つけたが、モノによっては難しいかも、と自信なさそうである。幸い、なんとか使うことはできたので、クルマに乗ってその眼鏡屋へ向かう。初めての店だが、ボランティアのような値段で修理してくれてほっとする。
予備の眼鏡があったのだが、フライト用の濃いサングラスにしてしまった。昼間の運転ぐらいには使えるものの、とても仕事にかけていけるようなものではない。
それにしても、たかが眼鏡が壊れたぐらいでこれほど困るとは・・・ 自分が視覚障碍者であることに改めて気づかされた。
なくて困るものの筆頭は、クルマでもパソコンでも電話でもなく、間違いなく眼鏡だということがわかった。
驚くのは・・・、壊れてみないとそんなことにも気づかないことである。