■100円入れればお持ち帰り可能?

 自転車で千里中央へ出かけた。いくら40年前にできた日本初?の大規模「ニュータウン」だとはいえ、いや、40年前にできたにもかかわらずか、自転車が集まることへの対策がほとんどない「都市計画」にはあきれるほかない。まあ、千里中央に限らず、ろくに自転車置き場も整備せず、やたらに「放置自転車」を悪者扱いしているのは、どこでも同じような状況だが・・・
 少しだが置き場らしきものはある。そのうちの一つに自転車を駐めた。遠いところに、100円とはいえお金を払って自転車を駐めるなどというのは、ほとんど「変わり者」のすることだから、休日でも比較的空いていた。
 装置についたワイヤーを自転車に絡めて穴に差し込むと、ロックされるようになっている。後払いで、外すときに100円を入れる。これなら安心かも、と思い、自前の鍵を使わないでその場を離れようとした(というのはウソです)
 すると、息子が「これ、100円入れたら外れるん? ほんならだれでも100円入れたら自転車持って帰れるやん」という。
 ・・・。息子よ、偉いぞ。2歳半までほとんど一言もしゃべらなくて、一生しゃべれないのではないかと親を不安にさせたお前は、ここまで成長したのか・・・
 アホの私は気づかなかったのだが、その通りなのだ。これは鍵ではない。目の前の看板にも、「盗難防止のため、ご自分の鍵をおかけください」という趣旨のことは書いてある。しかし、それだけだ。これだと「念のため」だと思うじゃないか。「あなたが今差し込んで、あとで100円払うそれは、決して鍵ではありません」と、きちんと書いておくべきだ。ワイヤーを自転車に絡めてガチッと差し込んで外れなければ、「鍵をかけた」と錯覚する人も多いはずだ。現に、周囲の自転車を見回してみると、自前の鍵をかけていないものも結構あった。これだと、100円入れれば盗み放題である。
 自分のアホさを棚に上げて何だが、この装置の発案者や運用者も、相当アホではないかと思うのだが・・・ 単に100円払うためだけの装置なら、何のためにワイヤーを自転車に絡めるのか。
 それにしても、いくら不便な駐輪場にお金を払って置く「変わり者」たちとはいえ、ほとんどの自転車がワイヤーを絡めていたのは偉いと思う。真面目な人も多いんだなあ・・・