◆阪神が首位!だけど・・・

 ふだん新聞のスポーツ欄はまったく見ないのだが、今朝は紙面をめくっている途中でセリーグの順位表が目に入った。
 表自体が右肩一番上で目立っていたし、阪神が一番上にあったので目に留まったのかもしれない。

 へぇぇぇ、阪神が首位なんだ・・・と思って表を見ると、何だかおかしい。

 阪神以外の5球団がすべて負け越しているのである。

 阪神が勝ちまくっていて、その分の負けを他球団が分け合っているとかいうのなら、ありえなくはない。
 だが、首位の阪神でも36勝33敗、2位巨人が36勝37敗なのである。最下位の中日が32勝41敗。

 こんなことは、数学的にありえないはずだ。

 何度見ても間違いないし、どう考えてもこんなことが起こるはずはない。
 2位以下の球団が負け越している分、どこかのチームが勝っていなければならないのに、唯一勝ち越している阪神の勝敗差はたった3つなのである。

 表が間違っているのか、私が学習してきた「数学」が間違っているのか、どちらなのだろうか。

 ふと思い立って、全チームの勝敗を合計してみると、204勝221敗となった。

 はあ?

 ゼロサムゲームというか、一方が勝てば他方が負けているはずなのに、リーグ全体で負け越しているじゃないか・・・

 ありえない。

 やっぱり表が間違いなのか。
 引き分けは関係ないはずだし、万一あるにしても、合計で5試合しかないから、どう考えても204勝221敗の説明はつかない。
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 ここまでお読みいただいた方は、とうにその理由がおわかりなんでしょうね。

 にぶい私もハタと気づきました。「リーグ全体で負け越しているじゃないか・・・」

 これ、いつのころからか始まった、「リーグ交流戦」とかいうのが影響してるんですね。
 要するに、セリーグの球団にもパリーグの球団と試合をする機会ができた、その際に、セリーグの球団はパリーグの球団相手に派手に負け越し、その負けはセリーグの順位表に反映されている・・・ということなのですね?

 それにしても、別リーグのチームとの勝敗数を自リーグの順位づけに使うというのはかなり妙な気がするのですが・・・
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 試しにパリーグの勝敗数を計算してみると、217勝200敗。両リーグ合わせれば、めでたく421勝421敗になった。

 表は間違っておらず、私の「数学」も大丈夫なようで、ちょっとほっとした。

 それにしても、パリーグ首位のソフトバンクは43勝25敗!
 かろうじて勝ち越している阪神とは雲泥の差である。

 「人気のセ、実力のパ」というのは、今でも有効なのだろうか。