■私がクマにキレた理由

 あえて晒し者にしたいぐらいの、これまでで最悪の邦題の一つ。

 ちょっと甘口の映画には違いないが、よくできていると思う。

 大学で文化人類学の副専攻を修めたアニー(スカーレット・ヨハンソン)が、ひょんなことから、マンハッタンのアッパーイーストサイドでナニー(子守)の仕事をすることになる。

 映画はその仕事を通して得たフィールドノーツという趣向だ。

 特に最初の10分ほどの作りが秀逸。それに比べると残りは・・・という感じはするが、冒頭の気合いがずっと続いたら見る方も疲れるだろう。

 久しぶりに?傑作といいたくなる。

(The Nanny Diaries, 2007 U.S.A.)