◆クラウド残業

 クラウドコンピューティングというのが流行っているらしい。

 どこかにあるサーバのデータを端末から操作するアレである。手元にはデータもアプリケーションもない。
 ただ、操作にはウェブブラウザを使うことが多い。

 以前、メール残業について書いた記憶がある。夜寝る前にその日のメールを全部片付けてしまわないと気持ち悪いので、毎日自宅でメール残業しているという話だ(後記:続きがありましたね)。

 しかし、職場のメールサーバの使い勝手がすごく悪くなってから(メイン管理者も私ではなくなった)、ほとんどしなくなっている。割り切ってしまえば、家でメール残業しないこともできるのだ。

 だが、今度はクラウド残業をしたりしている。

 職場にあるサーバのデータベースを、自宅から触るのだ。

 そういうのを見越してだろう、以前は金曜日午後5時までみたいな締め切りが多かったのだが(担当者が見るのはどうせ月曜の朝になってからだ)、金曜日の24時までとか日曜日の24時までとかいう締め切りが増えた。
 最近では、日付だけ指定して何も言わなければ、24時までというのが定着した感がある。

 午後5時が締め切りならそれに間に合わせて後は気楽に過ごせる(可能性がある)のだが、24時が締め切りとかになると、やっぱり、自宅でクラウド残業をすることになってしまう。

 日曜の夜、24時が締め切りなんて言われたら最悪だ。要するに、ウィークエンドはずっと自宅で仕事をしろということではないか。

 コンピュータができて、メールができて、ネットができて、クラウドコンピューティングに移行して、便利になったか?
 便利にはなったのかもしれないが、古典的な労働問題はかえって悪化している部分もある気がする。