◆善き人のためのソナタ

 いつ見たんだろう。今週初めごろかな。余裕がなくて書かずじまいになるところだった。映画を見る余裕はあったんだけど・・・

 旧東ドイツ。芸術家たちを潜在的反体制分子と睨んで盗聴・監視する秘密警察シュタージ。

 その任務を忠実に遂行していた大尉も、「他人の生活」(原題)を盗聴し続けるうちに良心が芽生えて・・・

 日本語の題名や劇中の字幕では音楽の意味を強調している。確かに大尉はソナタを聴いて涙を一筋流すのだが、音楽はしかし、ひいき目に見てもトリガーに過ぎないと思う。

 それはともかく、ちょうど中間試験の範囲として「身体の自由」や「精神の自由」なんかを実感なく学んでいる息子のことを思った。

 名作である。

(Das Leben der Anderen, 2006 Germany)