★ツバメの寝ぐら入り

 子育てが終わったツバメは、使っていた巣を放棄して、親子ともみんなで寝ぐら(「塒」と書いたりする)に集まって夜を過ごす。

 昼は飛んでいる虫などをひたすら食べて、来るべき渡りに備えている。今日聞いた話では、ツバメの体重は今19グラムぐらいで、それが20グラムを超えると渡りに適した体になってくるという。
 なんという微妙な差だ。

 琵琶湖畔でそのツバメの塒(寝ぐら)入りの観察会。

 暮れなずむころ、三々五々集まり始めたツバメが、そのうち頭上や眼前で大乱舞を始める。
 ヨシ原は先客であるスズメのお宿でもあるのだが、スズメが一団となって雲のように移動するのに対して、空中反転(ツバメ返し!)などが得意なツバメの集団の動きは、まさに「乱舞」というにふさわしい。

 今日は少なくとも1万羽以上はいそうだという。コウモリも数匹。それにしても、いちまんば・・・

 滋賀県内で塒は5箇所しか確認されていないらしい。そこを目指してほとんどのツバメが集まってくるのだから、それぐらいの数字にはなろうか。

 中型のタカ、チュウヒが近くで繁殖しているということで、2羽3羽とツバメの上を舞う。お蔭でツバメは落ち着かず、右往左往を繰り返す。

 それでも、日がとっぷりと暮れるころには、葦の上の方にとりついて、緑の茎を黒く変えてしまっていた。

 今日はツバメの塒入りだけを目的に行ったのだが、カンムリカイツブリ(カワウのように飛ぶ)やアマサギ、それにチュウヒまで見られて収穫が大きかった。

 ほんとに久しぶりに家族で「お出かけ」したことも。